鮨を知る
2021年9月22日
最近は季節感が崩れている。 光物と言えば9月~2月までコハダ。3月~4月サヨリ。初夏の5月~6月はキス。 真夏の7月~8月はアジ。 しかし一年中魚市場にコハダがあるからすし屋は仕入れする。アジも同様である。 夏にコハダを漬けるすし店は昔は無かった。勿論魚市場にも無かった。 夏場の光ダネはアジが最高に美味しい。 旬の魚は安くて美味しい。現在アジの酢〆するすし店は少なくなった。 昔のように甘味のオボロをかませるすし屋があってもいいのではないか。 (現在酢のきき過ぎたアジはオボロをからめると良い) アジのゼイゴは必ず包丁をいれ身をつけずにそぎ取っていく技術は今は必要としない。 それは全てアジは生で握るのが主流なので皮をむくもとなっているからゼイゴを そぎとる必要が無いからである。 これも時代のニーズであろうか?
海老でオボロの仕込みをする サッと軽く酢にくぐらせてから昆布〆したサヨリを8真一文字に握り、淡白なゆえにチョットおぼろをのせる。 酢の効いた粋なコハダ(小肌)は包丁の切れ目が2本入り、シャリにおぼろをかませて握る。 酢〆した鮨はおぼろが決めて、おぼろは江戸前の鮨にはつきものだ。 (詳細はご連絡いただければ対応いたします)
散し鮨の製法 五目(ごもく)は野菜類の具を飯に混ぜるものであり、飯の上に具とタネを並べるのが散し(ちらし)というのが定義。 タネの並べ方をすし屋間では「吹寄せ」と呼び、「それぞれのタネが少しずつ重なるように並べるのがコツで、入れ物のどこから見ても美しいようにしろ」と教えられている。
参考:飯に混ぜる材料を「具」という。 明治末期のちらしずしの製法・材料 「椎茸、木茸、玉子、おぼろ(芝海老)、小魚、貝類(その季節のもの一種)、海苔飯、生姜、以上の材料を調えましす」
「海苔酢飯を軽く器に盛り、椎茸(半個)、きくらげ少量を混ぜて海苔飯の上に振りかけ、その上に薄焼き玉子を短冊 形に細くきり適宜にしき、なおその玉子の上におぼろをまき、上ぶき(小魚や貝類)をかけ、生姜をそえてすすめます。
「薄き海苔(海苔巻に用いる海苔より粗きもの)を強き火にて青くなるまで焼き冷めぬうちに細かく折り裂き両掌にてよく摺り揉み細末にしてすし飯に混じ、竹箸を使ってよくかきまわして合わせるのです。飯に混ぜる海苔の分量は五合の飯につき、前記の海苔五枚のわりです」
「これは季節によって次の種類のうち一品を選び、細かく短冊形などの切って用います。白魚は江戸前なら六,七尾位づつ一人前に用います。小鯛、さより、きす、鯵、白魚、赤貝、みる貝。」・ 器 普通小丼を用いますが薄手のやや深い小皿に盛ります方が上品になります。」
「上ぶきの上に更に少しの木茸をふりかけますと体裁がよく見えます。」 「叉上ぶきの他に小海老を適宜に切ってあしらえば色彩りよく見えます。」 「鮓店で蒲鉾、烏賊、章魚(たこ)、あなご等を上ぶきに用います。 揉み海苔を鮓飯に混ぜるのは、当時ほとんどのすし店でやっていた仕事だ。明治中期までは海苔ばかりでなく、しいたけ、かんぴょう、きくらげなども飯とまぜるすし屋が多かったという。
7月中旬~9月初旬までが江戸前アナゴが美味しく召し上がれる季節です。昔は羽田、大森、生麦、浦安のアナゴが代表的な産地でした。 多摩川、荒川の水が流れて、真水が多く。一方江戸川の水が流れる千葉県側は塩分が強いとされていた。 したがって江戸前のアナゴでも潮の流れで羽田沖と千葉県沖では違うと言われている。 東京浅草の老舗すし店ではメソアナゴと言って15~20センチ位の丸付けの穴子を好みます。 水でぬめりを取って、鍋に白砂糖、酒、薄口醤油を入れ、沸騰したらアナゴを10本~15本位入れ、落し蓋をする。 叉、沸騰したらアナゴを表裏返して、ザルにあけて冷まして白く煮る。この煮方を「さわ煮」と言います。 一方アナゴが40~50センチ位のアナゴは煮方が違います。霜降り、水炊き(30分)煮る(30分)弱火で1時間の工程です。 蓋をしたまま煮汁が冷めるまで置きます。 そうしますと骨は柔らかくなり、味も滲みこみます。この煮方を「漬け込み」と言います。
アナゴを選ぶ場合、肉質が厚く、皮目が黄金のごとく脂がのり、小骨が気にならない 一尾300gから400gのサイズを魚市場から仕入れします。 さばくにはウナギの骨は平骨で、ウナギ専用の包丁を使いますが、アナゴの骨は三角ですので、 これを出刃包丁でさばくのですから素人包丁では無理です。 いっきに骨を切りにいくのですが、包丁の角度によっては骨を途中で切ってしましますとサァ大変です。 再度包丁を入れて切るのですが、この時、小骨が残り又、身をそいでしまうことがあります。 美しく、滑らかな姿に仕上げてこそ美味しく煮ることが出来るのですから上手にさばくには数をこなことです。
旬のアナゴや上物のアナゴであれば脂肪が多い。 それだけ、アナゴの肉質(たんぱく質)の繊維の間に脂肪が入り込んで収縮がゆるやかになり、柔らかく煮上がる。 しかし、旬以外や、産地によっては身が固くパサパサして脂が薄く柔らかく煮上げることが難しい時には、 酒を加えざるをえなくなってきているともに、前に煮たアナゴの出した脂の煮汁を注ぎたして煮ないと しっとりした具合に煮あがらないのです。
アナゴの煮汁は濾して冷蔵庫に入れて保存しておきます。 次のアナゴを煮る時に継ぎ足し用に、又、煮ツメ(タレ)をつくるのに使います。 煮ツメは焦げ付かないようにじっくり弱火でコトコトと煮詰めるわけですから、その場を離れるわけには行きません。 このし仕事には人がかかりっきりとなるので暖簾を入れてからの仕事になります。 アナゴをさばいてから煮ツメをつくるまでの仕事はすしネタの中では一番手間隙のかかる仕事となります。
用途に応じてマダコ、水ダコを仕入れします。 水タコは大きいので握りに合うサイズのものを慎重に選びます 桜煮の作り方は塩でもんでから塩出をする。 沸騰した湯に足をくぐらせて霜振りをする。 別の鍋に酒と水をいれ沸騰させる。 煮立ったら足から入れる。 ザラメ・醤油・小豆を入れる 沸騰したら弱火にして、50分間じっくりと煮込みます。
1、素材のコハダは「めまわり」が揃っている
注:「めまわり」とは魚一尾の大きさのこと コハダは脂ののり具合、厚さ、大きさ、季節(温度)により塩の時間をどの位にするか決めるので、 「めまわり」が揃っていて、鮮度の基準は目玉がみずみずしいスカイブルー色をしたコハダを選ぶこと 一貫のにぎりに一尾のコハダが使用される大きさが理想 幼魚の新子は8月~9月頃で一貫で3尾使う
2、振り塩の時間は長年の勘で塩加減を決める大きめなザルに背の方を下にして荒塩で振り塩します。 塩加減はコハダの条件に合わせてカンで決める 親方から教わった職人の門外不出の塩加減。シャリの調合の塩も同様 3、水洗い 塩塩出したコハダコハダの表面の水分とハコダから出た余分な脂肪分を洗って流します そうしますと酢がしみこみやすくなりす
4、「酢洗い」を二番酢で酢洗いをする
注:二番酢とは前回本漬けで使用し残しておいた酢叉は、水と酢を同量で混ぜた酢
コハダは青魚の生臭さがありますので本漬けの前に生臭さを取ために一枚一枚ゆすぎます 。ゆすいだコハダ5枚位重ねて手のひらで押して余分な酢をきり、30分位おきます
酢洗いをきちんととすれば生臭はなくなり、美味しいはここで決まります
5、本漬けは一番酢で漬ける つけ具合は時間に頼らないで自分の目で見て決める 職人により時間に差異があります。余分な酢を切り馴染ませる為一晩以上立てかけて冷蔵庫に入れておきます 2日目に召し上がるコハダが一番で、当日には握らない事です。
修行時代、魚を最初に扱わせてもらうのがコハダで、江戸前の鮨の技術の基本中の基本です 。コハダの脂・塩・酢の調和でお客様に満足いただける江戸時代から変わらぬ粋を見せる伝承加工技術です
しゃこの漬け込み蝦蛄を車子とかしゃこと読んだり書いたりしております。 まわりが海老と同じように殻におおわれています。 当店では生のしゃこを年に一回程度仕入れするこがありますが、殻からはがすことが難しい仕事です。 叉、足が早い(傷みが早い)ので魚竹寿しではほとんどが産地で茹で上げたものを仕入れいたします。
江戸前の「小柴」産が良質で特大・大のしゃこは手に入りにくいです。 つゆ程度の「漬け込み汁」を作ります。その中にしゃこを漬け込みます。冷蔵庫に入 れて一晩漬け込んでおきます。
蒸し器で蒸すとしゃこの鮮度の良し悪しが臭いでわかります。
玉子焼きは3種類焼きます。
1、玉子焼き(薄焼き玉子)は「つぶし」の生身・白身魚・海老 をすり身して、「わり」の砂糖、酒、塩、味醂、醤油を玉子で割って焼きあげます。 焼き方は長めの菜箸と脱脂綿を使い玉子鍋に食用油で皮膜を作り熱くなっている玉子鍋を適温まで下げ(手のひらを当てて感じ取る温度は長年の経験で判断)玉子液を入れ、弱火で焼きあがってきたら、さい箸でクルクルと玉子鍋と玉子の間をはがし、表面に未だ焼けないで残っている玉子液を下の鍋に落とし、玉子全体をさい箸二本でひっくり返します。この瞬間は職人技・名人芸です。専用の落し蓋で焼きを待ちます。 柔らかさでは出し巻玉子には及ばないが深い味わいがあります。 玉子焼きとは昔から薄焼き玉子のことでして、厚焼き玉子が作られてくるようになったため薄焼き、厚焼きと区別するようになりました
2、厚焼き玉子(カステラ風)は薄焼き玉子の調合の2倍の量で焼きます。今の鶏卵はほとんどが養鶏です。 以前は放し飼いの鶏でしたので焼き上げた玉子焼は本当に美味しかった。 鮮度の良い鶏卵が不可欠で美味しさの価値を生み出します。
玉子焼きは鶏卵12個・海老・大和芋等を使い、だし汁は使用しません。表面の部分は空気を抜きながらじっくりと1時間かけて焼きます。
(詳細はご容赦下さい。ご連絡いただければご説明いたします)
おまかせ握りで最後の仕上げとして、鞍かけ(合掌づくりの屋根の形をしたタマゴ)にしてタマゴ焼きの握りが供されます。 味の奥ゆきは深く、ひかえめな甘さが舌にひろがると「今夜はこれで終わり」と告げられ最高なった気分で、立ち食いの醍醐味が楽しめます。
3、出し巻玉子は玉子と「わり」と言いますだし汁、砂糖、塩、醤油を使い何回も重ねて全体としてフンワリと仕上げます。 本来は日本料理でお出ししていた玉子焼きでした。鮨の玉子焼きではなかったのですが、現在は7割くらいのお店がこの玉子焼を使っております 河岸玉と言って専門業者から仕入れするか自家製かはそれぞれです。
サヨリは春のタネとしてはカスゴと同様に代表的な光ものです。 3月頃が旬です。5月~6月は産卵を迎えるので身しょうが柔らかになる。 今日の(4月初旬)サヨリはまだ肉質が締まっており、江戸湾内房産(千葉県)です。 職人は淡々と日々の仕込をしているので、サヨリも決められた手順で仕込みします
1、腹開き
2、腹の内膜が黒く匂いがあるのでこすり取り流水で洗う
3、背骨は他の魚と違い、三角形に角張っているので、この角度に沿って背側の身に包丁を入れる最初の頃は誰も苦戦する包丁使いである
4、均等に振り塩にする
5、流水で塩を洗う
6、良く水分をふき取って小骨を抜く
7、身と身を重ねないで皮目と皮目を折り込んで保管する
8、握るときは淡白なタネですのでオボロをかませます。又はショウガとアサツキを添えても違った風味で美味しいです
東北から東海、九州と南の方に多い。伊勢湾で水揚げされた活鳥貝がこの時期多く入荷され、良く出回っております
選ぶときは、どっしりと重みがあり、身の厚いもの えらぶこと
旬は4月~6月頃(春と秋に産卵する)
トリ貝のむき方は大変難しい 表面の黒いものをとばさないように、丁寧に扱うこと 色が飛ばないように、網の杓子に鳥貝をのせ、 熱湯に酢を入れさっとくぐらせる
タネには足の部分が使われる 甘みがあり、独特の歯ごたえが好まれています
昔は貝の先端を切って用いた 活鳥貝はどっしりと重みがあるものを選ぶこと
主として東北・北海道。千葉より北の浅瀬に育つから北寄貝と書く。 淡水の入り込まない内湾の砂地に育つ
夏が禁漁期になるほかは、一年中を通して入手出来る。 特に冬から春にかけて味がよい。
①生のままだと。先端が黒っぽい色をしているが、これを、ちょっと湯ぶりにすると、きれいな紅色がかった紫色にかわる。
②ひらいて、ワタをだしたホッキ貝を目ザルに入れて、沸騰している湯の中で、2~3回ふる。
③色が少しうす紅色を帯びてきたところで湯から引き揚げ冷ます。
④しばらくすると、きれいな紅色がでてくる。
①さっと煮て味付けをして使用。
②味付けははまぐりの味付けと同様。
③柱、ヒモも同様。 ここに説明文が入ります。
沸騰させた鍋に塩を入れてからクルマエビを入れます。 氷水に落とし、海老を開き、水洗いして、ザルに振り塩して、海老を並べます。 そして、海老に振り塩します。 5分~10分そのままにしてから水洗いして、容器に並べて水切りします。 冷たい甘酢(水も入れる)にくぐらせてから、握ります。 塩と甘酢の梅塩で一段と旨みが加味されます。
イ、みりんをうすめて、そこに白砂糖を少し加えたうす味のツユを作る
ロ、それで煮る
イ、平らな鍋に先のツユを煮たてそこに塩で洗った白魚を一本づつならべて蒸しぶたをして弱火でさっと火を通す。
ロ、このときならべた白魚の上に、アミなどをのせてまっすぐ煮あがる ようにする。
ハ、火が通ったら手ザルにあげてあおいで冷ます。一本ずつはなしておく。
ニ、生煮えはいたみやすいので注意。
ホ、握るときは5~6本ずつ頭をそろえてよせ、すしに握る。
ヘ、これを煮たかんぴょうを細く細かく切ったもので1本ずつ結んだ ものである。
殻からむきぼうでとりだす。 身・ヒモ・ワタにわける。 フリザルに入れて、この中に塩を入れて、まな板を斜めにして、 その上で赤貝独特の血とヌメリがあるので、これを取り除く為にフリザルを振ります。 アクと血が全て流されるまで水をかけて洗わないこと。赤貝の色と香がなくなるからです。
アクと血がなくなったところでサッと水をかけ手早くきれい
ヒモはつけ根の半分のところに切れ目を入れる
身はふちに包丁で切れ目を入れる
包丁の刃もとで身に細かい切れ目を入れる
まな板にたたきつけて身を締めた後に握る
身とひもは二杯酢にくくらせる
レモンを数滴かけて握ります
秋から春にかけてが食べ頃です。
血のある貝は傷みやすいので鮮度が重要なポイントです
フルザル入り赤貝(振り塩が多くて塩気が強く過ぎないよう
鯵の皮下脂肪は非常に美味しいので皮をつけたまま握る。
小さな鯵を選び、背開きして、ゼイゴをとる。
ザルに塩。鯵にふり塩する。 塩の時間夏は20~30分 冬は35~45分
水洗い、水切りする。
鯵をジャブジャブと2番酢で洗い。小さな鯵は背中合わせにして、本酢に漬ける。(10分)酢切りする、小骨抜き、昆布でしめる。
握る時は生酢の中に再度数秒入れてからワサビで握る。
江戸前の鮨の基本は「タネの味付けとシャリで熟れさせる」事です。 皮付酢鯵は生鯵とは違った美味しさで召し上がれます。 生で握る鯵は地魚の鯵に限ります。生の場合は皮をはいで、握ります。 握る時は生酢の中にやはり数秒入れてからアサツキとショウがで握る。
寒中のヒラメは昔から美味です。逆に晩春から夏場にかけてのヒラメは旨味がいまいちです。通常の仕入れよりロット数が多くて、使い切れない場合があります。 そんな時は昆布〆と酢〆の二通りの仕込みをします。 これは、古い昔ながらの仕事なのです。
1. コケラをひき、頭をおとし、臓物をとりだす
2. 節どりする。皮を引く(エンガワを切り取る)
1. 焼き塩で両面に均等に薄く振り塩します。 1時間~2時間大きさにより塩加減の時間を調整する
2. その後、アク抜きにより、水分がにじみ出てきます。
3. 布巾で水分と塩をふき取るか又は水をかけて振り落とす。
4. 水分を布巾でとる。この塩梅が重要です。(塩気を完全に抜きき取らないこと)
5. 板昆布を敷きヒラメをのせその上にもう一枚の板昆布をのせます軽く押さえます。
6. 昆布〆を1時間程度いたします
7. 昆布を使うことは空気に触れないようにする為なのですが、 更にビニール袋に入れて保管することをお勧め します。
8. 用途、量的対応により、酢〆をしてもよい
9. ヒラメを酢に20分位漬けます(大きさにより時間調整する) 後に 酢を軽く拭き取ります。
握る際に高価ですが「ガゴメ昆布」の「とろろ昆布」を添えて握るのも一考です。
江戸時代の印籠づけは伝統江戸細工ずしの一つで、作り方は煮イカと同じように煮る。 煮立てた煮汁にスルメイカを入れ、箸でころがして味を整える。 イカの胴の中には酢飯、ガリ、カンピョウ、もみ海苔を詰めたのです。 現在は殆んどみられなくなった江戸前ずしの仕事です。 当店は赤イカに五目ずしをイカがパンパンに張り切れる位になるまできっちり詰め込むのです。
五目ずしの具(かやく)とは椎茸、人参、いなり、昆布、ゴマ、かんぴょうを刻んだものです。 切り分けは大きさにもよりますが三切れ、五切れ、七切れの縁起のよい七五三が基本です。
甘い煮ツメをぬって食べるとゴマの風味が鼻孔を抜け、タレの甘さとシャリの甘さが複雑な旨みを醸し出します。
ホタテ貝を洗い水分をふき取ります。 ホタテ貝に直接振り塩して、アク抜きをします。 昆布に直接振り塩しても良しその後、昆布〆にします。 握る際は焼き目を入れますが、熱は伝わらないように、 氷の上に鉄製の網をのせてホタテ貝には片身に塩を少々振り、バーナーで焼き目を入れます。 レモン汁を絞って、握りますと、風味と美味しさが倍増いたします
ハマグリは江戸前の鮨には欠かせない古式のタネである。
沸騰した湯にサッ入れ、湯が吹き上がる寸前に氷水に浸し 更にもう一度湯通しすると軟らかく煮れる
香を落とさないよう出水管に竹箸にさして水のなかで廻して砂を取り除く
ハマグリの茹で汁でつくった漬け汁に漬け込む ここが江戸前鮨の見せ所といわれる由縁である
半生で硬すぎず軟らかすぎず汁がたっぷりのハマグリの甘さに 煮ツメでとどめをさすと舌になだれかかる 噛んで噛んで噛みしめると二倍旨くなるから不思議だ
太刀魚が入りました焼き霜造りにします 太刀魚の旬は夏場から11月頃までです。 ウロコがなく銀粉の層で覆われ、皮と身の間に旨みが詰まっています。 皮付きのまま火の通りや味の含みをよくする目的で飾り包丁(包丁で切り目を入れること) します。
次に焼き霜造り(皮目をあぶって焼き目をつけること)した後に氷水にとります。 そうしますと余分な脂肪や生臭さがとれ、皮も美味しく食べることができる。 タネ切りの際は銀粉が取れてしまうので皮目は上にして切ります